2008-01-28 等価置換 「彼は私のことなんかどうでもいいの」 うーん、と矢沢が低く唸る。 「今の言葉はショックだな」 「なぜ」 「その彼のことが好きで堪らない、と言っているように聞こえた」 ミステリィだと思って借りたらなんと恋愛小説、不倫の男女7篇。 ただし僕には残酷なミステリィの様でもあった。 恋愛において等分も同着も成立しない。 どれもゼロなら可能だが感情がある以上は不可能だ。 よって 愛しているから、私が嘘をついた。という帯になるのだろう。