scrap&build

「爆破、しようか」雅也が呟いた。
「爆破?」
「うちのビルをドカンと爆破しちゃえば、
つまらない借金を背負わなくてすむんだし」
「ちょ、ちょっと待ってよ」
これが、あたしたち夫婦の爆破人生のはじまりだった。
冒頭だけをちらっと読んで借りた割に
最近重たく胃もたれするような本ばかり読んでいたので
結構気持ち良かった。
本当に爆発屋になるとは思いませんでしたが。
直感を頼りに仕掛ける女房と専門書で勉強して
何たらの公式だの引張応力破壊だのと言ってる旦那の
コントラストがありがちだけど小気味いい。
爆破屋
ビル爆破は破壊が目的ではなく
町を復興させ未来を創るために活用された・・人間の
歴史はスクラップ&ビルドの積み重ねで進化してきた・・
離婚し、転職し、親父が亡くなり
破壊しつくした10年に対して
そこから新しく構築出来るのか
それとも瓦礫の山の陰で細々と生きていくのか
ブログ書き始めてから何もせず延々と、
こいつはわかっていながら
泣き言を言い続けている様だが。