封印の式

例えば体操の内村選手が
オリンピックには魔物が棲んでいると
よく言われる言い回しを使っていたが
僕個人としては、心の隙間に入り込んでそこで魔物が生まれ育つと思っている。
積極的に魔物を運び入れる隣の某国のような特異例もあるが。
団体戦で山室選手が負傷退場した時に
個人総合で内村選手の金を確信したが、それは
山室選手の骨折が、魔物を封印したのである。
試合後の会見で
山室選手の包帯を巻いた足を見て、こいつの分もがんばらないと。と述べていた。
山室選手は気の毒だったけれど、人柱になって魔物封印の術が発動したのだった。


例えばバドミントンの女子ペアも失格が出た時にも
メダルを確信した。
失格者達は魔物の生贄になったのだ。
さらに
シングルスで試合中に怪我をし、それでも試合を続けようとした
佐藤選手に、観客から熱い拍手が送られた。
無気力試合のブーイングで魔物の巣窟だった場所を浄化して、さらに勝利の女神まで呼び込んだのだ。


怪我人発生だけが封印の術発動条件ではなく
例えば競泳のように
今回北島選手が人柱になってくれたお蔭で
他の選手達は自分の実力に近いものを、そのまま出せたのかもしれない。
アスリートは辞め際が難しいが、前2大会のメダル分を
すべて盾に使ってくれたお蔭でメダルラッシュとなった。
もっとも捕まった俳優oとつるんで遊んでいたなどという表に出てこないゴシップが
本当だとしたなら、今回の禊は当然の帰結となるだが。


逆に男子サッカーのように
スペインがマルっと勝手に魔物を肩代わりしてくれるような逆封印術もあった。
日本のスカウティングと戦術通りに戦えた選手達は立派だが
スペインは、あまりにも舐めきっていた。
あれでは魔物の餌食になるべくしてなる。
11番のスピードに驚いたなどという監督のコメントが全てで、最悪でも
想定よりはさらにスピードがあったくらいのコメントでなければいけない。
あれではまるで初見のコメントではないかw
そんなんだからリーグ戦でボロボロになって、すっきりした日本は1位突破となる。
さらには怪我していたDFの吉田選手をオーバーエイジ枠でメンバーにするなって
ちゃんと予備封印出来ているではないか。


デタラメで書いているものが
書いているうちに本当にそうかもしれないと思い込みだすので怖いが
世界の頂点の戦いで、実力差があまりなければ
勝負のあやは、又は流れみたいなものは
最後は心の持ちようで決まるのではないだろうか
僕らが見たことのない景色を見ているアスリート達は
魔物が本当に見えるのかもしれない。
凡人の僕らでさえ魔がさす瞬間があるのだから。