不幸を肩代わりして飛んでけ七星テントウ

「あるキング」や「SOSの猿」の
実験的というのか、冒険というのか、新たなステージのステップというのか
ともかく今回のマリアビートルは伊坂幸太郎の王道路線であり
さすがハズレのない傑作だった。
ごく普通の人が事件や理不尽なトラブルに
飲み込まれるパターンが多いが
全編ほぼ殺し屋達が書かれており
逆にそれが、読んでる普通の自分を
立会人として巻き込んでいく様な錯覚や
異様な臨場感を持たせている気がする。
今のような厳しい時代に、
誰かに、
利用され、使われて、
そして、やらなきゃやられる。
そんな人生の縮図を彼ら殺し屋達が本の中で代わりに戦う。


マリアビートル

昔から存在しているものは、それだけで優秀だ、ってことらしいですよ。
ストーンズにしろ、木村さんにしろ、ね。
生き延びているんですから、勝者です」