2008-09-16 いい味 前作の“落下する緑”は昨年読んだ中では 5本の指のどれかにあたるほど傑作だと思った。 今回は色ではなく味シリーズ。 前回ほどライブの臨場感は薄れたものの、やはり傑作に間違いない。 あとがきに 味は色より少なく中味よりタイトルをつけるのに苦労したとあるが、 全体を通して流れる“渋味”はたまらない。 「自分の耳以外になにが信じられますか」 永見はこともなげにそう言った。